ロハスコンシェルジェ|プロフェッショナル夢名鑑 

最近よく耳にするSDGs。今回はその中でも、身近な「食」の問題について分かりやすく解説し、持続可能な生活を提案・啓蒙するロハスコンシェルジェにお話を伺いました。

SDGsとは、輝く未来を遺すものです

プログラム内では、コルクでできたエプロンと帽子、廃網から作られる靴など、エシカルなアイテムを身に着けて講話を行っているそう。


ロハスコンシェルジェとはどんなことをするのですか?

皆川 ロハスとはSDGsとほぼ同じ意味を持っていて、健康的で持続可能なライフスタイルのことを指します。SDGsには17の持続可能な開発目標がありますが、その中でも健康や地球環境、福祉などにおいてはロハスに通ずるものが多く、ロハスコンシェルジェはそれを実現するためにどうしていけばよいか、人や社会に対してさまざまな提案をしていく存在です。私の場合はホテルスタッフとして、主にロハスやSDGsをテーマにした「食」の教育プログラムを制作し、講演などを行っています。

皆川さんはもともとロハスな生活やSDGsに興味があったのですか?

皆川 実は初めは全く興味が無かったんですよ。2017年に学校の教育内容を定める新学習要領が改訂され、SDGsの担い手の育成が明記されました。裏磐梯という場所柄、学習旅行で利用して頂くことも多かったので、SDGsを学べるプログラムを作ればより多くの学校や企業研修などで利用してもらえるのではないかと思い、自身の勉強も兼ねてロハスコンシェルジェの資格を取得しました。その後も水や森に関する資格や環境管理士などの資格も取得し、先日はホテル全体で取り組んでいるエコ検定にも合格しました。

お仕事をしていく中で様々な専門知識を身につけていったということですね。

皆川 以前、ホテルブライダルのコンテストで受賞して、自分が有名になったことで多くのお客様に利用頂いたことがありました。だから、自分が資格を取ったり、取り組みが話題になったりすれば、多くの人に知ってもらえるのではないかと思って。今でこそ社内外に広く認知されるようになりましたが、初めの3年間は「SDGsってなに?」と鼻で笑われることもありました。世間的にもSDGsが注目されてきて、ここ1年でようやくそれが実を結んできたなという感じです。

アクティブリゾーツ裏磐梯ではどのようなプログラムを行っているのですか?

皆川 一例ですが、「100年後のハンバーグはどんなハンバーグ?」をテーマに、ロハスな「食」について考える講演を行っています。人口が増えればその分食べる量も増えるし、牛や豚を育てても消費スピードの方が速ければ、近い将来底をついてしまうかもしれない。育てるにしても多くのエサや水が必要になりますしね。そこで注目されているのが昆虫食や大豆ミートなどの代替食。最近よく目にすると思いますが、それだけ身近に問題が差し迫っているということなんです。だから、他人事と考えずプログラムを受講することで“気づきのテイクアウト”をして、日常生活の中で少しでもロハスやSDGsについて考えるきっかけにしてもらえたらいいですね。

講演を行うようになってからご自身にも何か変化はありましたか?

皆川 エシカル消費を意識するようになりました。これまでは牛革のバッグを使っていたけど、三島町のぶどうの蔓でできたバッグにしたり、ホテルのアメニティを捨てずに持ち帰って家でも使ったり、自分の行動も変わってきたなと思います。物が作られるまでの背景、例えば水や電気などどのくらいのエネルギーが消費されているのか、動物の皮を使用するという倫理的な側面など、物事の背景まで考えて購入しています。提唱する側の人間が行動していなきゃ説得力もないですからね。それから、SDGsに関する記事などは読み込むようになりましたし、講演などで人に話すことで自分の中にも知識が蓄積されてきたなと感じます。

※エシカル消費…地域の活性化や雇用などを含む、人・社会・地域・環境に配慮した消費行動。

皆川さんが考えるSDGsとはどんなものでしょうか?

皆川 みんな難しく考えがちですが、本当はいたってシンプル。これはホテルのプログラムのキャッチコピーにもなっていますが、「輝く未来を遺すもの」だと思います。例えるなら、サザエさんやアンパンマンみたいな。子どもの頃から当たり前にあって、無くなるって考えられないし、無くなったら子どもたちが悲しみますよね?そうならないために、今ある綺麗な環境や水を、綺麗な状態のまま未来に残していこうねって、簡単な話なんです。だから、難しく考えずに、自分にできることから積極的に取り組んでいってほしいですね。

私たちが今すぐに始められるSDGs活動はどんなものがあるでしょうか?

皆川 もうすでにやっていることかもしれないですが、節水・節電・エコバッグが一番身近に始められることだと思います。あとは、少しでもSDGsに興味を持って本を読んだり、話を聞いたりすること。そして、考えたことや思ったことを話すことで、周りの誰かの行動変容を促せたらいいなと思います。1人の100歩より100人の1歩。みんなで少しずつ考え行動を変えていけば、未来も大きく変わると信じています。

皆川さんが勉強で使用するテキストたち。中には六法全書より分厚いものもあるのだとか!


自ら考え発言することを意識した対話型の講演は、「自由な発想が出て面白い」と皆川さん。


お名前
アクティブリゾーツ裏磐梯 営業部長 ロハスコンシェルジェ 皆川 大樹(みながわ だいき)さん
出身地
福島県耶麻郡猪苗代町
学歴
千葉商科大学 商学部
休日の過ごし方
旅行・読書
座右の銘
言語飲食に過ぎたるは莫し

※この記事はaruku2022年3月号に掲載したものです。内容は取材時のものです。

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