あぶくまロマンチック街道(通称:あぶロマ)とは?

2003年、田村市・川内村・浪江町・葛尾村・飯舘村の5市町村が協議会を立ち上げたことをきっかけに誕生した「あぶくまロマンチック街道」。その名は、中世の街並みや美しい古城が並ぶドイツ南部の観光街道「ロマンチック街道」に由来しているのだとか。手つかずの自然やのどかな田園風景が広がるあぶロマ沿いの景色には、どこか懐かしさと優しさがあり、名前通りの趣があります。また、郡山・福島・いわき・白河の主要都市から車で約1時間というアクセスの良さも魅力!寄り道や立ち寄りスポットも豊富で、地域の新たな観光資源として注目を集めています。
あぶロマ旅➀復興の歩みを映す交流拠点

葛尾村に来たらまず立ち寄りたいのが、復興のシンボルとして2018年に誕生した『復興交流館あぜりあ』。村の中心部に位置し、旅のスタート地点にもぴったりです。館内では料理や手芸など様々な教室が開かれ、子どもたちの屋内遊び場として子育て世代にも欠かせない存在です。また。道の駅的な機能も持ち、凍みもちや蕎麦といった伝統の味から、大学とコラボして開発したえごまアイスやブラウンチーズといった新しい特産品まで揃います。ここに来れば、葛尾の“今”を丸ごと感じられるはずです。
あぶロマ旅②未来を咲かせる葛尾の新たな産業

震災後に始まった胡蝶蘭づくりは、葛尾村の新しい産業資源のひとつです。『かつらお胡蝶蘭合同会社』では、贈答用の胡蝶蘭を育てるビニールハウスを公開しており、花づくりの様子を間近で見ながら購入することができます。実際に足を運ぶと、ハウスの中にずらりと並ぶ胡蝶蘭の光景に圧倒されるはず。さらに、ネットよりも送料がかからないためお得に買えるほか、ここでしか出会えないアウトレット品にめぐり会えることもあります。近年は、自宅に飾りやすいミディサイズやピンクの胡蝶蘭も人気。「未来を咲かせたい」という願いを込めて育てられた花々は、見ているだけで元気を分けてもらえるはず⁉
あぶロマ旅③アートが暮らしに溶け込むカフェ

続いて訪れたのは、長らく空き家だった倉庫を改装して生まれた「Cafeしずく」。縁側から靴を脱いで上がるスタイルがどこか懐かしく、初めて訪れる人でも自然とくつろげる雰囲気です。カフェの誕生は、葛尾村にアーティストを呼び込む活動がきっかけだったそう。オーナーの大山さんもアーティストとして村に移住した一人で、店内にはアーティストの作品だけでなく、地元の子どもやおじいちゃんの絵や工作も飾られ、誰もが表現者になれる空間に。地元食材をふんだんに使った彩り豊かなランチプレートや、村の人直伝の凍みもち入りあんみつも絶品です。BGMはなく、耳に届くのは虫の声や水のせせらぎ。自然とアート、そして人の営みが一つにつながる、葛尾ならではの極上の田舎体験がここにあります。
あぶロマ旅④歴史を物語る村の景色

葛尾村から浪江町にかけて点在する歴史スポットも見逃せません。江戸時代から明治時代にかけて栄華を誇った豪農の邸宅跡「大尽屋敷」は、お花見や紅葉スポットとしても人気♪高さ5mほどの大きな岩に刻まれた摩崖仏も静かな迫力を感じさせるパワースポットです。

津島稲荷神社
他にも、葛尾村の磯前神社や浪江町津島地区の津島稲荷神社など、素朴な信仰を伝える神社も点在。派手な観光名所ではありませんが、土地に根付いた歴史と祈りに触れられる場所です。
あぶロマ旅⑤デカ盛りグルメで胃袋もチャージ!

葛尾村の名物グルメといえば「石井食堂」。看板メニューはお米3合を使ったチャーハンで、具沢山なのに懐かしい味わい!食べきれなかった分はテイクアウトもOKで、このボリュームが950円というから驚きです。また、カツカレーも人気で、こちらも総重量1キロ超えのデカ盛りスタイル。ルーもたっぷりで満足感は抜群です。物価高中でも、お客様の声に応えて、年々量を増やしているというサービス精神に心まで満たされます。
あぶロマ旅⑥希望を奏でる復興ピアノ

葛尾村から少し足を伸ばして浪江町へ。原発事故後、長らく帰宅困難区域に指定されてきた津島地区は、2年前にようやく避難指示が解除され、それに合わせてあぶロマの津島(浪江町)~長泥(飯舘)間の通行止めも解かれました。ようやく復興に向けて歩み始めたこの地域の象徴が、つしま活性化センターに置かれた1台のピアノです。旧津島小学校で12年間眠っていたピアノが修復され、子どもたちの手によってカラフルに彩られました。アート作品としても見ごたえ十分!自由に弾くこともできるので、希望の音色を体感してみて♪
SHOP INFO
つしま活性化センター
福島県双葉郡浪江町大字下津島字松木山22-1
営/8:30~17:00
☆復興ピアノを弾きたい方はお声がけください
あぶロマ旅⑦泊まって味わう葛尾の魅力

葛尾村を深く楽しむなら宿泊もおすすめ。宿泊交流館「せせらぎ荘」では、地下水を利用した超軟水のお風呂や、黒毛和牛の陶板焼きなど豪華な料理付きプランがお得に楽しめます。田舎暮らしを体験したいなら、民泊施設の「ZICCA」へ。農業体験などを通して、村の暮らしをそのまま味わえます。アウトドア派には「もりもりランド・かつらお」でのキャンプがぴったりです。タイプの異なる3つの宿がそろい、旅のスタイルに合わせて選べるのも魅力です。
SHOP INFO
せせらぎ荘
福島県双葉郡葛尾村落合菅ノ又6-5
開館時間(日帰り入浴)/11:00~20:00(最終入館19:00)
休/月曜(月曜祝日の場合は翌日)
SHOP INFO
もりもりランド・かつらお
福島県双葉郡葛尾村葛尾 字敷井畑194
営/4月中旬~11月30日まで
チェックイン/13:00~17:00
チェックアウト/8:30~11:00
休(冬季休業)/12月1日~4月中旬
地元の人に聞いた、あぶロマと川内村の魅力

大山里奈さん<Caféしずく>
アーティストを村に招く活動に参加したことがきっかけで葛尾に移住しました。魅力は暮らしと自然のバランス。“時計じゃない時間の流れ”があり、「黄色い花(キンモクセイ)の香りがする頃」と季節を表す感覚に心を打たれました。復興の途中だからこそ米づくりが戻り、新しい人が移り住み、風景が少しずつ美しくなる変化を見られるのも嬉しいです。調和は人がいてこそ始まるものですが、過剰にならず星がきれいな葛尾村のままでいてほしいです。そして、あぶロマはそんな村の営みを支える大切な道路!私も毎日通っていますし、他の地域とのつながりももたらしています。
※この記事は2026年2月に制作したものです。価格(税込表記)や内容は取材当時のものです。