レジャー
只見町

山あり、ダムあり、パワースポットあり!只見スタイルでめぐるトレイルコース!

会津トレイルコース「只見町ルート」が設定されている只見町。会津地方の西端、新潟県との県境に位置し、田子倉ダムをはじめとする水源と、ブナの天然林など緑が豊かな所です。


arukuが歩いたのは只見町随一のパワースポットである「要害山コース(約3.1km・約2時間)」と、ダム湖や只見川周辺の絶景が気持ちよい「只見湖・集落めぐりコース(約12.2km・約3時間30分)」。要害山コースは地元ガイドさんと一緒に山歩きをし、只見湖・集落めぐりコースでは只見スタイルでレンタサイクルを使って巡ってきました!

※事前の体調チェックを行い、写真撮影の際のみマスクを外しております。

午前中は要害山コースでパワースポットめぐり!

10:00 只見駅を出発!


arukuが只見町を訪れたのは夏の暑さも落ち着いた8月下旬。只見町で待ち合わせたのは、要害山コースをガイドしてくれる鈴木さん。農家民宿を営み、地元ガイドも務めるとても可愛らしい方で「今日はよろしくお願いしますね~」とにこやかにご挨拶してくださいました。この日はあいにくの雨でしたが、レインジャケットを着用し、只見駅内の観光まちづくり協会でとあるモノを用意して、裏側にある要害山へ向かいます。

10:10  3つの願いが叶う!?三石神社にお参り


まず訪れたのは要害山麓にある「三石神社」。山中の3つの磐座(いわくら)をご神体とし、平安時代の末期(1185年頃)がはじまりと言われています。ここは頭が良くなる一の岩、目が良くなる二の岩、縁結びが叶う三の岩があり、一の岩から順にお参りをしていきます。

アブよけのため、天敵のオニヤンマ(おもちゃ)をお供に山へ入ります。


鳥居から歩いて10分もかからず一の岩に到着しました。岩穴に頭を入れてお祈りすると頭が良くなると言われており、学生や受験生が多く訪れるそう。忙しいと物忘れがひどくなるarukuスタッフ、体勢に四苦八苦しながら頭を入れてお祈りました。


続いて二の岩へ。こちらは岩から年中水がしみ出すことから「泪岩」とも呼ばれ、このしみ出る水を目(まぶた)に付けると目が良くなると言われています。夏の終わりのためか水の量は少なかったのですが「デスクワークで夕方は特に目がかすむ…」といつも嘆いている編集スタッフは、一生懸命まぶたに付けて目の改善を祈っていました。


そして三の岩に到着。まるでお社に岩が覆いかぶさったような、自然の不思議な力を感じます。ここでは岩に無数に開いている小さな孔に、五円玉を付けたこよりや糸を上手く通して結べば、縁が結ばれると言われています。


早速スタッフも挑戦。ここで登場するのが、只見駅内の観光まちづくり協会でもらってきた「こより」(五円玉は自前)。岩の孔に通して結ぶだけなんですが、孔がなかなか見つからない…!そして孔にこよりを通すのが難しい…!!「うまくできなくて諦めちゃう人もいるんですが、コツは諦めないことですね」とサラリとアドバイスする鈴木さん。奮闘する事数分…。「通った~~!」。意外と上手く結ぶことができ、これは幸先良い!最後は三人でお参りをして、一度鳥居へ戻ります。

11:00 一服尾根を目指す!


山裾のルートを滝神社へ向かって歩き、そこから今度は町を見下ろせる要害山の尾根まで目指します(しかし雨脚が次第に強く…)。


要害山登山道は神社の裏側にありますが、傾斜のキツイ登り道がしばらく続きます。要所毎に足をかけやすいように窪みを作っていたり、ロープを設置していたりしていますが、それでもこの急坂はきつい…。そもそも要害山の「要害」とは、地形が険しく敵の攻撃を防ぐために有利な場所。かつて要害山一帯は戦国時代に築かれた「水久保城」があり、城主の山内氏が直江兼続の援軍と共に伊達政宗の軍に頑強に抵抗した難攻不落の城とも言われていたとか。確かにこの山道なら屈強な武士たちでもなかなか進軍できなさそう…。

しばらく登ると、「ほら、町並みが見えてきましたよ~」と元気な鈴木さんの呼びかけに振りむくと…

霧で何も見えません(涙)。


晴れていればこんな田園風景を眺められたはず!遠くに見える山並みは、観音さまが横になっているように見えるので、寝観音の山と呼ばれています。願い事スポットがあり、難攻不落と言われた城址があり、お釈迦様のような山が見られる要害山。とてつもないパワーを感じさせてくれます。山頂まで行けば後は下り坂になり、三石神社の方へ山を一周するように下ることができますが、この日は天候が悪いのでここで引き返します。


ゼエゼエしているarukuスタッフをよそに「このお花はね…」「この植物はね…」と普通に説明する鈴木さん。私たちスタッフよりはるかに元気なガイドぶりに感心しきりでした。

12:00 和風レストランまほろばでランチタイム



下山した頃はちょうどお昼タイム。ランチに選んだのはお寿司や蕎麦、天ぷらなど豊富なメニューと味の良さで定評のある「まほろば」。写真はイワナの塩焼き、天ぷら、お刺身が付いた豪華な「特製まほろば定食(2,800円)」。他にも、つるりとのど越し良い「天ざる蕎麦(1,350円)」や、サックサクな「海老と小柱のかき揚丼(1,000円)」も美味でした!

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和風レストラン まほろば

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福島県南会津郡只見町大字只見字宮前1303-7

    営/11:30~14:00、17:30~21:00
    休/火曜

    13:00 只見湖・集落めぐりコースを只見駅からスタート!

    お腹も満足したところで午後からは「只見湖・集落めぐりコース」を周ります。只見に行ったら絶対これを着たい!と予約していたのが…

    本物の蓑と笠!只見町観光まちづくり協会では、1セット500円で1日レンタルをしているんです。蓑は雨天時の農作業でもよく着られており、まさに今日の天気にピッタリ!笠の紐をあごでしっかり縛って、まずは「ただみ・ブナと川のミュージアム」へ出発!

    13:30 ただみ・ブナと川のミュージアムで見学



    只見町に残る広大なブナの天然林や、雪で山肌が削られた雪食地形などは実は学術界隈では世界遺産級とも称され、平成26年には町全域が自然と共生するモデル地域「只見ユネスコエコパーク」に登録されています。只見町のブナと自然をテーマに、見ごたえのあるジオラマや動物、植物の標本を展示しているのがこの博物館。自然の豊かさをこの施設で垣間見ることができます。動植物の展示の他、2階展示室では民具など、自然を拠り所とした昔の暮らしが学べます。


    入口には、ふくしまネイチャートリップカードが配布されていました!カードは全部で5種類あり、磐梯朝日国立公園や尾瀬国立公園など5つのエリアで配布されていています(※詳細は、ふくしまグリーン復興構想のホームページをチェック!https://fukushima-green-revitalization.com/tripcard/)。全部揃えると一枚絵のように見えるそうですよ。

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    ただみ・ブナと川のミュージアム

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    福島県南会津郡只見町大字只見字町下2590番地

      営/9:00~17:00(最終受付は16:00まで)
      休/火曜(祝祭日の場合は翌平日)、年末年始
      入館料/高校生以上310円、小・中学生210円(20名以上の場合団体割引もあり)


        再び笠と蓑を着用して、次は只見ダムへ向かいます。時おり、晴れ間も出てきましたが笠のおかげで眩しくない&通気性がいい!時々車に乗る人からの視線を感じますが(笑)、普段この格好でサイクリングなんてなかなかできないので、ぜひ体験してみてはどうでしょうか?

        14:30 只見ダムでちょっとひといき


        ミュージアムから約10分程度で只見ダムへ到着。堰止湖の只見湖から眺める気持ちよい景色が広がります。下流には、電源開発(株)只見発電所があり、約20mの落差を利用した水車発電機は、出力世界3位(65,000kW)の円筒形水車(バルブ水車)があるとか!


        ドリンクや食事休憩には、すぐそばの只見町歳時記会館がおすすめ。2階の食事処では地粉100%そばや地鶏料理などを、只見ダムを眺めながら味わうことができます。
         

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        只見町歳時記会館

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        福島県南会津郡只見町只見字後山2476-96

          営/売店10:00~15:30、食事処11:00~14:00
          休/水曜、荒天日 ※冬期間休業(11月中旬~4月下旬)


          雪食地形の山々を眺めながらさらに上流へ向かいます。ちなみにスタッフが通っている国道252号は「六十里越 雪わり街道」と愛称がつけられた、只見町~新潟県中越地域を結ぶルート。

          14:45 万代橋から田子倉ダムを望む!


          只見湖上流を渡る万代橋からは、日本屈指の大規模ダム「田子倉ダム」を望むことができます。私たちが着ているのは只見駅で購入した只見線Tシャツ。只見町のシンボルを映した後は只見湖をぐるりと周り駅へ戻ります。


          駅では「珍しいもの着ているね~」とバスの運転手さんに声をかけられました。今では笠も蓑も作れる人が少なくなり、とても貴重なものなんだそう。自転車と笠蓑セットを返した後は、只見駅周辺を街歩きします。

          15:30 目黒麹店でお土産選び


          まず向かったのは120年の歴史がある老舗の麹屋さん「目黒麹店」。

          只見の水と空気で熟成されたオリジナル味噌は生みそ、青豆みそなど4種類を販売。他にも、自家製手打ちのモチモチな生ラーメンやそうめん(夏期限定)は、お土産に購入する人も多いとか。7代目店主が生み出した南会津生まれの「南郷トマト」をスープにしたラーメンも、あっさりしながらコクがある!とひそかに人気を集めています。

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          目黒麹店

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          福島県南会津郡只見町大字只見字田中1220番地

            営/8:30~18:30
            休/火曜

            16:00 最後はお酒の自販機で一杯


            最後は駅から徒歩1~2分の観光まちづくり協会に。

            実はここには地酒の試飲ができる自販機があるのです!只見で人気の米焼酎「ねっか」や、幻のお酒と言われる只見産の酒米と水で造られる「岩泉」など奥会津のお酒を1杯200円で味わうことができます。酒好きのarukuスタッフ、ハンドルキーパーがいるのをいいことに、トレイルコースの終わりは地酒でく~っと締めくくりました。

            SHOP INFO

            只見町観光まちづくり協会

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            福島県南会津郡只見町只見字上ノ原1791-6

              営/9:00〜17:00
              FAX/0241-82-5810


              パワーあふれる山を歩いたり、只見スタイルでサイクリングをしたり、麹屋さんでラーメンを購入したりと、とても個性的なトレイルコースを満喫できる只見町。雪解けから紅葉の時期までめぐることができる2つのコースを体験すれば、只見の魅力をきっと全身で感じることができますよ!

              会津トレイルのルート詳細はこちら↓
              https://www.pref.fukushima.lg.jp/w4/fgr/aizu_trail/

              三島町・檜枝岐村・金山町トレイルコースについてはこちら↓
              会津トレイルの他のコースはこちらから

              お問合せはこちら↓

              SHOP INFO

              只見町観光まちづくり協会

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              福島県南会津郡只見町只見字上ノ原1791-6

                営/9:00〜17:00
                FAX/0241-82-5810

                ※この記事は2021年9月に制作したものです。内容は取材当時のものです。

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