レジャー
檜枝岐村

いざ、自然豊かな尾瀬を満喫!arukuスタッフの尾瀬沼・檜枝岐村自然体験ツアーレポート♪

去る2022年8月20日・21日、福島県が主催する1泊2日の尾瀬ツアーが開催されるということで、arukuスタッフも参加してきちゃいました!ここでは、その様子をちょっとだけご紹介♪

いざ、福島の雄大な自然を目指し尾瀬へ出発!


福島県をはじめ、新潟県、群馬県、栃木県にまたがる尾瀬。今回のツアーでは、福島県側の沼山峠から入山するべく、まずは起点となる山の駅御池(福島県南会津郡檜枝岐村燧ヶ岳1)へ。御池からはマイカー規制があるため、シャトルバス(30~40分間隔で運行・大人片道600円)で沼山峠を目指します。


シャトルバスに揺られること約20分、沼山峠に到着!あいにくの雨ですが、ここからはガイドさんと合流していよいよ尾瀬へ向けて登山開始です。ちなみに今回のツアーには、10歳の小学生や2、3年前から山登りを始めたという方も一緒だったので、普段運動をしないarukuスタッフも心強い♪


尾瀬へと向かう峠道は木道が整備されているので、トレッキング初心者でも問題なし!雨だと滑りやすいですが、トレッキング専用シューズ等でなくても充分安全に歩くことができ、山登りをこれから始めたいという人にとっても優しいコースになっています。


道中ではシラタマノキの実など、さまざまな高山植物が見られ、ガイドさんの説明に耳を傾けながら足を進めていきます。


峠道を歩くこと約1時間、木々が生い茂る木道を抜けると目の前に見えてきたのは、これぞ尾瀬!と言わんばかりの開けた大江湿原!変わらず空模様は残念ですが、それまでとは一変した雄大な景色に、参加者の皆さんも写真を撮りまくり(笑)。天気が良ければ青い空に映える山々、そして美しい植物たちの共演が見られるそう。

お天気フィラーでも映る、尾瀬のシンボル3本カラマツも!


湿原ではイワショウブやキンコウカなどが見られ、尾瀬初体験のスタッフも感動!それまで、尾瀬ってなんとなく遠くて行くのが大変なイメージでしたが、ツアーに参加してみると、意外と気軽に行けるんだなぁと感じました♪何より尾瀬の景色が美しい!

日帰りでも充分に楽しめる尾瀬ですが、今回のツアーでは山小屋に宿泊&檜枝岐村を観光!その様子も併せてご紹介します!

山小屋宿泊者だけが味わえる!夜空&早朝の神秘的な尾瀬も素敵♡

イワナや舞茸ご飯など、品数も多く栄養満点の山小屋メシに舌鼓。


宿泊したのは尾瀬沼東岸にある尾瀬沼ヒュッテ。和室タイプの部屋とカプセルタイプの部屋があり、私たちが宿泊したのはカプセルタイプのお部屋。充分な広さで一部屋ごとにコンセントがあり、Wi-Fiも完備されているのでとっても快適♡山小屋では珍しいお風呂もあるので、山歩きでかいた汗をさっぱりと流せるのも嬉しい♪


山小屋では夜9時に就寝。翌日に備えます。ちょっとだけ外に出てみると、空が晴れて美しい星空を眺めることができました。


翌朝は朝霧を見るべくなんと4時に起床!眠い目をこすりながら外に出てみると、昨日は見られなかった燧ケ岳と綺麗な朝焼けが!尾瀬最古の山小屋「長蔵小屋(ちょうぞうごや)」から尾瀬沼の方へ行ってみると、静けさの中に小鳥のさえずりが聞こえてきて、とっても清々しい気分に。これは早起きしたかいがある!!


次は、尾瀬沼の北側を西に向けて歩き、沼尻平(ぬしりだいら)を目指します。途中出会ったのは長蔵小屋などの山小屋にも使われているヒノキ科のクロベ。水に強く、檜枝岐村では特産のまげわっぱなどにも使われているそう。こ~んなに大きくてびっくり!


燧ケ岳の南側に位置する沼尻平には、湿原・泥炭地にできる「池塘(ちとう)」(小さい湖沼のようなもの)があり、天気が良ければ空や雲が湖面に移り込み、映えスポットとしても人気なのだそう。


燧ケ岳を目の前に、朝の澄み切った空気を思いっきり吸い込んで深呼吸。宿泊した山小屋に事前予約しておけば、朝食用にお弁当を用意してもらえます。尾瀬沼や燧ケ岳を眺めながら食べる朝食は格別!時間や体力に余裕があれば、尾瀬沼を一周するのも良さそうですよね。


この日は、ここで折り返して山小屋へ戻り下山準備。ビューポイントで記念撮影。だんだんと雲が切れてきて、燧ケ岳の頂上まで眺めることができました!参加者の小学生に指定されて山ポーズでパチリ♡


山小屋の近くには売店もあり、ちょっとひとやすみ。天然水で煎れたコーヒーや、キンキンに冷えたビールに、携行食にも◎なくるみとごまが入った餅菓子など、尾瀬を最後の最後まで満喫しました!

ツアーに参加した方にお話を伺ってみると、「尾瀬でしか見られない景色や植物に感動しました!」「2,000~3,000m級の山とは違った風景に、登山にもさまざまな楽しみ方があるんだなと気づかされました」などの声も聞かれ、尾瀬の豊かな自然に魅了されているようでした!

尾瀬を訪れたら合わせて行きたい檜枝岐村観光


尾瀬を下山し、訪れたのは檜枝岐村にお店を構える「割烹民宿かどや(福島県南会津郡檜枝岐村上ノ原595-1)」。ここでは檜枝岐村の郷土料理である裁ちそばを頂きました!

そば定食(裁ちそば、山菜2品、はっとう3枚付) 1,300円


裁ちそばとは、つなぎを使わない生そばを2~3㎜程の厚さに伸ばして何枚か重ね、手を定規のように当てて布を裁つように切ることから名づけられた山人(やもーど)料理のひとつ。標高の高い檜枝岐村では稲作が向いておらず、そばを使った食文化が発展していったのだとか!のどごしの良いそばに、じゅうねん(えごま)をまぶした甘じょっぱい“はっとう”も美味♡

(左下)檜枝岐歌舞伎について教えてくれるガイドの星さん


腹ごしらえをしたら、村内を観光!檜枝岐村役場の敷地内にある歴史民俗資料館(福島県南会津郡檜枝岐村下ノ原887-1)では、檜枝岐歌舞伎の衣装や資料、山人たちが使っていた農耕や漁の道具などを見学することができます。ちなみに、平家の落人伝説が残る檜枝岐村では、村民のほとんどが「星」「平野」「橘」の3つの姓で占めており、今回のツアーでガイドしてくれた方も星さんでした。


村内を歩いていると、村内唯一(!)の信号機や、子宝・子育てを守護する六地藏など、歴史的な背景も教わりながら周る檜枝岐村観光は、福島県に住んでいる者としても感慨深い!皆さん、へぇ~と言いながら熱心にガイドさんの話に耳を傾けていました。


そして最後に訪れたのが、檜枝岐村の伝統芸能「檜枝岐歌舞伎」が行われる舞台のある鎮守神社。参道には、縁切り・縁結びで有名な「橋場のばんば様」があり、悪縁を絶つことを願った新品のはさみなどが供えられていました。反対に良縁が切れないようにと、錆びたはさみをチェーンでグルグルに巻いたものなど、願の強さが伝わってくる眺めはとってもシュール。

地元の子どもたちが歌舞伎の練習をする様子なども展示されていました。
(右下)館長兼座長の星さん


斜め向かいには「檜枝岐歌舞伎伝承館(福島県南会津郡檜枝岐村居平664)」があります。国の重要有形民俗文化財に指定されている檜枝岐歌舞伎は、親から子へと江戸時代から伝承され、役者から裏方まで全て村民で構成されているそう。座名は「千葉之家花駒座」と言い、会津の駒ケ岳から“駒”の字を頂いて名づけられました。

今年はかやぶきも吹き替えられたばかりでとても立派な舞台でした!


そして、こちらが鎮守神社の境内にある檜枝岐歌舞伎の舞台。毎年5月12日、8月18日、9月の第1土曜に上演される檜枝岐歌舞伎を観覧しに、村民をはじめ多くの人が集まります。


舞台から反対側を見てみると、石垣状になった階段が!最上部から舞台を見下ろしてみると、結構高い!でも良く見える(笑)。上るのは大変だったけど、いつかここを観客で埋め尽くされた舞台を生で見てみたいなと思いました♪


その他、檜枝岐村にある道の駅では、地元で採れたきのこを使ったきのこけんちんや、青シソや唐辛子などを塩漬けにした山人(やもーど)漬けのおにぎりも頂くことができます。檜枝岐名産のサンショウウオ入りのドレッシングや、まげわっぱ、栃の木を使ったお皿なども販売されているので、檜枝岐を訪れた際は合わせて楽しんでみて。

■アクセス
・檜枝岐村まで
郡山方面から:東北自動車道白河IC~下郷~田島~山口(約2時間40分)
東京方面から:東北自動車道西那須野塩原IC~上三依~早坂~内川(約4時間)

※この記事は2022年9月に制作したものです。内容は取材当時のものです。

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