東京の外資系監査法人勤務を経て祖父創業の会計事務所の税理士に
三部夕貴さんは、三部会計事務所の創業者・三部久夫氏の孫にあたります。幼稚園の頃は事務所が遊び場の一つで、スタッフの皆さんに可愛がってもらっていたそうです。
「“暗い顔で事務所に来た社長さんも、ここに来ると笑顔になって帰っていくんだよ”と聞かされて育ちました。もちろん当時はその理由がわかりませんでしたが、子どもながらに“なんて素敵な仕事なんだろう”と思っていました。」
そのうち、「自分も将来この仕事がやりたい」と思うようになった夕貴さん。夢を叶えるため、高校卒業後は商学部がある東京の大学に進学。日中は大学の授業、夜間は税理士や会計士の資格を取得するための学校に通います。無事に資格を取得し大学を卒業した後は、東京の外資系監査法人に就職。3年ほど経験を重ねて郡山に戻りました。
スタッフ間のスムーズな連携のために大切にする「心理的安全性」
税理士の仕事のなかで最も大きな割合を占めるのは、企業の税務申告にまつわる業務です。税務申告とは、いわば企業版の確定申告。三部会計では、税務申告をただの業務として終わらせるのではなく、税務申告のために作成したデータをもとにした経営のアドバイスも提供しています。
会計の仕事は正確であることが大前提となるため、メンバー間のスムーズな連携は欠かせません。夕貴さんは15名ほどのスタッフを束ねながら業務にあたっていますが、ミスなく仕事に集中できる環境づくりのため、立場や経験に関係なく誰もが意見を言い合える「心理的安全性」の確保に常に気を配っていると言います。
「心理的安全性が低いと、自由な発言や提案がしにくくなったり、発言をすることで自分が不利な立場になるんじゃないかと不安を感じたりします。それを避けるため、心理的安全性の確保は欠かせない取り組みだと思っています。」

夕貴さんと共に働くみなさん。全員が20代~30代前半の若いチームなのだそう。
取材の合間に聞こえてきたチームの皆さんのやりとりは、とても自由で軽やかでした。夕貴さんが目指す、会計事務所としてあるべき姿。その想いはスタッフ一人ひとりにしっかりと浸透しているようです。
税金の悩みや不利益をプロの視点で解決できることがやりがい
税務申告を税理士に依頼せず、経営者の方が自ら申告をする場合、専門的な知識や情報がないがゆえ、本来支払う必要のない額の税金を払ってしまうケースもあるのだとか。また、税務上のトラブルを避けたいと考え、内容を詳しく確認しないまま「税務署に言われたとおりに支払っておこう」と考えてしまう経営者の方も少なくないそうです。しかし、そうした無駄が経営を圧迫してしまうことも考えられます。そうした不利益をプロの視点で解決することに、夕貴さんはやりがいを感じているそうです。
「ロジックの立て方次第で税金を減らせるケースはたくさんあります。その手助けをすることが私達の存在意義の一つです。それによって、社長さんのお顔を明るく、笑顔にして差し上げることができる。子どもの頃に聞いたこの仕事の魅力を今、自分の力で形にできていることに、大きな誇りを感じています。」
『幸せの輪を広げる会計事務所グループになる』ことを目指す姿に掲げる三部会計。経営支援によってお客様の事業が健全化すれば、そこで働く方が幸せになり、そのサポートをした自分たちも幸せになれる。そんな思いがこの言葉には込められています。
「一緒に働く皆さんには、“ここに来て本当に良かった”って思ってもらいたいんです。創業家の一員として、そのことを忘れずに仕事に取り組みます。」
働く仲間を大切にする三部会計事務所の仕組みづくり、雰囲気づくりは、これからも変わらず続いていきます。次回は、入社2年目の若手スタッフのみなさんにお話をうかがいます。
※この記事は2025年5月に制作したものです。内容は取材当時のものです。