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郡山市郡山駅前

老舗ならではの愛され食パンに迫る!郡山の「大友パン店」

郡山駅西口からまっすぐ歩いて15分ほど。さくら通り沿いに店を構える「大友パン店」は、郡山市民にはおなじみの老舗。お昼時ともなると、多くのお客さんがやってきます。そんな大友パン店のロングセラーとなっているのが「ミルク食パン」。発売されたのは実に40年以上も前。子どもの頃からミルク食パンに親しんできたarukuのデザイナー氏によると、その食感ややわらかさは衝撃的で、当初は予約しないと買えないほどの人気ぶりだったそう。

左から店長の吉田さん、お義母様、奥様。ご家族で、創業1924年の老舗で変わらない製法を守り続けています。


「開発した2代目は大変研究熱心で、特に食パンへのこだわりが強く、常に試作を繰り返していました。ミルク食パンは当時のレギュラーの食パンよりさらに良い配合のものを作りたいという思いから生まれた商品だと聞いています」。そう話すのは、3代目を引き継いだ吉田さん。


現在のミルク食パン(厚切り6枚入り 230円)も、配合や製造法は開発当時のまま。その時に一番いいと思える小麦粉を使い、さらに生地の発酵を2度に分けて行う“中種法”で仕込みます。通常の食パンより手間も時間もかかりますが、そうしないとあのきめ細かな口当たりは生まれないのだとか。「ミルク食パンには熱烈なファンが多く、指名買いしていく方がほとんど。そのためにも味や作り方はできるだけ変えたくないんです」と吉田さん。買って行くお客さんからは「ほんのりした甘みやトーストした時のミルクの香りがたまらない」などの声もあり、何よりの励みになっていると言います。

オーブンから出した瞬間、厨房がなんとも言えない甘い香りに!開発当時を知るベテランの社員さんによると、香りが他のパンとまったく違うため、「これはすごい食パンができた!」と思ったそう。ミルク食パンは1日10本を焼き上げます。


焼きあがった食パンは通常6枚切りにスライスしてお店に並びます。希望があれば好きな厚さにスライスすることも可能。


大友パン店の「クリームボックス」の土台も実はミルク食パン。サイズこそ違うものの同じ配合で作られています。「香りやほんのりした甘さがミルククリームによく合うんです」と吉田さん。


ミルク食パンのほかにもレーズン入りやイギリス食パンなど、計6種の食パンを製造。


ちなみに吉田さんのおすすめの食べ方はトースト。耳はさっくりと香ばしく、中はふわふわになるよう焼きすぎないのがコツだそう。変わらない味を求めて、大友パン店を訪ねてみては?

SHOP INFO

大友パン店

Googleマップ

福島県郡山市虎丸町24-9

    営/7:30~19:00(日曜・祝日~18:00)
    休/お盆休み、正月休み
    P/有

    ※この記事はaruku2022年10月号に掲載したものです。価格(税込表記)や内容は取材時のものです。

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