ショッピング
郡山市

「ギャラリーマナ」に聞いた、親子で読みたい絵本5冊

子どもが初めて出合う本といえば、絵本がほとんど。現代の絵本の始まりは、約100年前に誕生した『ピーターラビット』だと言われています。今回は、郡山市緑ヶ丘にあるおもちゃと絵本のお店「ギャラリーマナ」の上野さんに絵本の魅力やオススメの絵本を教えてもらいました。

「ギャラリーマナ」が考える“良い絵本”とは?

161130_0
上野さんが考える“良い絵本”は、○○しなさいという説教じみたものではないものだと言います。世界平和、家庭の平和、個人の心の平和などと謳っているわけではないが、心にじんわりと響く。そんな本がロングセラーの本には多いように感じるそう。もちろん、比較的最近の絵本でも良い絵本はあるので「ギャラリーマナ」ではそんなロングセラーに“なってほしい”本も取り扱っています。

「ギャラリーマナ」がオススメする、親子で読みたい絵本たち


ちょっとだけ/瀧村 有子(作)、鈴木 永子(絵)
“子育て中のお母さんに読んでほしい”一冊。今まさに子育てに追われているママ自身も、子どもの頃は「なっちゃん」だったはず。自分が子どもだった頃や、自分の子どもに想いを馳せてみるきっかけになる本です。言うことを聞かなかったり思うように動いてくれなくても、子どもだっていろんなことを考えながら大人になろうと頑張って生きているので、うまくできなくても認めてあげよう、という気持ちにさせてくれます。


あおくんときいろちゃん/レオ・レオーニ
仲良しのあおくんときいろちゃん。青色と黄色が混ざり合い、緑色になった時にどうなるか-。人は教えられるほどに自分と他者との違いを意識するようになります。1人1人違う人たちが交わることで生まれる新しい考えは、多様的な考え方を大切にするSDGsに繋がり、今の時代に大切なことを気づかせてくれます。


あくたれラルフ/ジャック・ガントス
いたずら猫のラルフと、どんなに悪態をつかれても結局嫌いにはなれない「私」のお話。嫌気がさすくらい、どんなに“あくたれ”であってもラルフが好きな「私」のように、友情や愛情に理由はなく、理由がないほど美しい。そんな見返りのない慈しみの気持ちに触れられる作品です。


おばけリンゴ/ヤーノシュ
ポーランドの作家による作品。他国からの脅威に晒され、緊張状態が長く続いているポーランドの情勢も感じられる話です。主人公の願望が叶うまでと叶ったあとの心情が、リンゴを通して描かれています。大人になるといろんなことを夢見るが、幸せは当たり前の日常の中にあるものではないのか。小さなことでも、幸せになれるのではないかと平和の本質を描いた一冊。


せかい いち おおきな うち/レオ=レオニ
カタツムリの赤ちゃんが、自分の身体よりもずっと大きな家(殻)に住んでみたいと思っていた。本当に大きな家を手に入れられたとき、カタツムリは幸せになれたのでしょうか-。「もっと○○がほしい、なりたい」といった希望が叶ったとき、自己肯定感が満たされるような感情を持つが、時にそれは今だけしか考えられていない自己満足になってしまうことも。自分の身の丈を知ることも大切だと教え諭してくれる一冊です。

“読み聞かせ”は、子どものペースで良い

161128_22
子どもに絵本を読み聞かせしている時、まだ読み終わらないうちに次のページを見ようとしたり順番に読ませてくれなかったりと思うようにできていないと思う方もいるのでは?上野さん曰く、読み聞かせはそれでも全く問題ないと言います。読み聞かせは、子どもの読書の援助。子どもが主体なので、自分で本を読んでいる気分にさせてあげることが大切なのだとか。だからこそ、絵だけでも順番がバラバラでも本人が読みたいように読ませてあげてOK。さらには、その子にとって1回で満足できる絵本もあるので「せっかく買ったのに1回しか読まなかった…」と思わず、受け入れてあげてほしいと言います。

今回紹介した絵本は「ギャラリーマナ」ですべて購入可能。他にも世界中のベストセラー絵本があるので、親子で絵本探しに訪れるのもオススメです。

SHOP INFO

Gallery Manna【ギャラリー マナ】

Googleマップ

福島県郡山市緑ヶ丘東7丁目16-2

    営/10:00〜17:30
    休/日曜
    ※土曜祝日は都合によりお休みの時もありますので、来店前にご連絡ください。
    ※店舗の営業時間や店休日が変更になる場合がございます。

    福島こどものとも社…福音館書店・アトリエニキティキ代理店/KAPLA県内唯一代理店

    ※この記事はaruku2023年10月号に掲載したものに追記した記事です。内容は取材当時のものです。

    連載