子育て
三春町

福島県と科学について考える!「コミュタンサイエンスアカデミア」の成果発表会って?

三春町に位置するコミュタン福島。ここは、原発事故からの復興や福島の情報を発信する場として、国と県が共同で運営している全国的にも珍しい施設です。その中で、子ども向けに行われている特別なサイエンスクラブがあるのをご存じですか?ここでは、そのクラブについてご紹介♪子どもたちの成長を感じられる発表会の様子も見られるので、お子さんをお持ちの方はぜひチェックしてみて。

自ら考え、発信する力が身に着く!コミュタンサイエンスアカデミア


コミュタンサイエンスアカデミアは、県内に住む小学4年生から中学3年生までのお子さんを対象としたサイエンスクラブです。「科学のあたまは自分で育てる」を合言葉に、教育テレビの「サイエンスZERO」で初代キングにも輝いた、サイエンスコミュニケーター本田隆行さん進行のもと、2019年からスタートしました。実験やワークショップなどを通じて福島県の過去・現在・未来の姿を学び、環境やエネルギー問題などについて自ら疑問を持って取り組む姿は、親御さんからも成長を感じられると好評で毎年多くの応募があるそう。


また、インプットの学びだけでなく、興味や疑問を持ったことに対して自分で調べて発信する、アウトプットの学びができるのもコミュタンサイエンスアカデミアの特徴。2021年度は6月から約9か月間の間に、小学生向けのBasicコースと中学生向けのAdvancedコースに分かれて取り組み、カリキュラムの中でそれぞれが興味を持ったことや疑問に思った事を基に研究テーマを決め、考えたことや伝えたいことをポスターなどにまとめました。ここでは、活動の集大成となる成果発表会の様子もお伝えします♪

成果発表会の模様

成果発表会が行われたのは、2022年3月13日(日)。Basicコースは3~4人の6班に分かれて、Advancedコースは各自で発表を行いました。

Basicコース 6班「自然環境と新妻さんの米作り」
こちらはカリキュラムで興味を持った気候変動について、福島県の現状や環境に優しい農業にはどんなものがあるか、またこれからどうしていけば良いかの発表。コロナ禍で連取も難しい中、息を合わせていました。


Advancedコース 「野生動物との共生を目指して」
農作物を荒らすイノシシについて、過去と比べてどれくらい増えているのか、駆除したあとの活用方法や、どうすれば共生できるのか、自分なりの考えも発表していました。グラフなども使った分かりやすい工夫も!

全12回のカリキュラムの中、コロナ禍でリモート開催する会もあり、特にグループ発表のBasicコースはコミュニケーションを取りながら行っていくのが難しい場面もあったそう。しかし、どの子どもたちも堂々と発表していました!

最後はリモートでつないだ本田さんと一緒に記念写真

その他の発表はこちらからチェック↓
https://www.fukushima-kankyosozo.jp/csa2021.html/report/

クラブで活動するお子さんを見て感じた親御さんの想い

コロナ禍で行事も少なくなってしまった学校生活の中で、クラブに参加する子どもたちを見て、保護者の方はどう思っていたのでしょうか?活動を終えてクラブに寄せられた親御さんの意見や想いも紹介します。

・高校生のファシリテーターが介入してくれたことで、こどもにとって良いモデリングとなりました。また、学校以外のサードプレイスであることは、本人の心の拠り所にもなったと思います。(BasicコースFさん母)
・いつの間にかこのように自分で考えまとめる力がついたのだろうと感激しました。(BasicコースMさん父)
・受験と並行しての活動は大変なこともありましたが、ポイントを押さえた発表ができていたと思います。昨年度からの成長も見られました。(Advancedコース Sさん母)

このほか、自分以外の発表を聞く姿勢もとても良かったなど、それぞれの成長を感じている親御さんが多い発表会となりました。震災を知らない子どもたちがこれからを担っていく時代に、自ら考え・調べ・まとめ・発信する力は、必ず必要になっていきます。2022年度も開催予定とのことなので、興味がある親御さんは参加してみてはいかが?

連載